アリス・ミラーはキッツいが子育てや教育にかかわるなら読んだほうがいい、あと生きづらさ抱えてる人もね。


ずっと読んでみたくて、でも読みたくなかった本

どっちなんじゃ

アリス・ミラー

スイスの心理学者。精神分析家。

しつけや教育と言う名目でありながらそれは子どもにとって暴力である

というようなことを言っている人。

教育学部を出たのに名前しか知らんかった。
もっと早く詳しく知っていれば、教育観も人生も変わっただろうに。
でもこれもまあタイミング。

わたしがアリス・ミラーさんに辿り着いたのは、

安冨歩さんの著書からなんだけど、

簡単に言うと、親から受けた傷がずっと人生に影響しているっていう話です。

親のみならず、先生とか、大人ね。でも親が一番だろうね。

やっかいなのは、

多くは親から傷つけられたということを自覚できないままであるということ。

事実を受け入れることができないまま、

それを歪みとして持ち続けてしまうこと。

わたしはそんなことない、

と思ったそこのあなた。

それは勘違いです。何も傷つかず育つ人なんていない。

うちの親はとても良い人だった、

親のお陰で今のわたしがある、

もう過去のことは気にしていない、

とわざわざ言う人ほど危ない。

とわたしは思うよ。

そしてそれは、パートナーや子どもをはじめ家族、友人、周りの人に対して

どうしようもなく再現されて

自分も苦しむという。

何てことのない日常なの。

でもそれが、子どもにとっては、とても傷つくことだった。

その態度が。その言葉が。

傷つける方はその自覚もないことが多い。

そのへんの詳しい仕組みは、本を読んでいただくとして。

まあ一つ書くと、虐待があったとして、
父が厳しく育ててくれたおかげで自分は道を外れなかった、
っていう人いるけど、
いや普通に殴られるのは嫌だったでしょって話さ。
すんげー嫌だった!痛かった怖かった!ってどうしてそこは無いことになるわけ?
で、そこ抑圧したままで本人の中でのしつけと暴力ってどういうものになるんだろ。

何を隠そう、わたし、厳しく育ててもらったから道外れなかったって本気で思ってたクチ
当時はそう思うことでしか、収まらないでしょ。
そこ否定したら、家に居られなくなるか、もっと殴られるか、母を困らせてしまうか。

だからそれはそれで仕方なかった。
でも、もう大人なの。もう立場は弱くない、捉え直せばいい。

 

親を責めるための考え方じゃありません。

幻想を捨て、

当時抑え込んでしまったけれど本当に感じていたことを今になってちゃんと感じ、

事実を捉え直すことで、

自分を取り戻す。

ああ感じたことはそれでよかった、って。

子どものときは、

生き延びるためにはどうしてもそうするしかなかったけれど、

今になって考えてみれば、

それは酷いことだったし、本当はこうだったよな、と。

そうすると、現在の自分の思考や言動が変わる。

あ、わたしの生きづらさは、ここのせいだったんか、と。

わかってしまえば、変わる。

 

親への憎悪が増すわけじゃなくて、

そういう仕組みを理解できたとき、

親のことも許せると思うんだよなぁ。

親だって、一人の人間として、苦しかったり寂しかったりしたんだ。

許せないとしても、諦めがつくっていうか。

だよね、親も辛かったんだし完璧じゃないよね、って。

 

そしてそのことは、

どんなに誰かが言葉で力説してくれても、

頭でわかるし心地よい気もするけれど、

本当の癒しにはならなくて。

自分が、言葉の理解じゃなくて、感情を味わって初めて、

自分の肚に落ちるの。

それはわたしがやってるボディワークと似てるなって思う。

 

ボディワークと言えば、

療法家もやっぱり傷を抱えていて、

親が子を利用するように

療法家が患者を利用してしまう恐れはとても大きいということも、

そうだなって思った。

親子で言うと、

かつて自分の親にはあんまり話も聞いてもらえなくて、正直にも話してもらえなくて、

言うことも聞いてもらえなかったけれど、

自分が親になったら、それを子どもにしてもらえるようになるの。

子どもの方が、親にとっては思い通りになるでしょ。

だから子どもに求めてしまう、利用してしまう。

子どもは立場が弱いから、嫌だとかおかしいとか強く言えない。

それに、子どもは、親が喜んでくれると嬉しいし。

それと同じ構図が、療法家と患者。

そもそも、心理療法家になるって、

何もなく幸せでしたなんて人がなるもんじゃないよね。。。

人の痛みがわかるって、自分が痛みを知ってるからだし。

ボディワークとかヨガとかやってると、

心の方もどうしても関係してくるから、

だからまず自分が整ってないとって思うんだよなぁ。

 

向き合うのは一時的にとても辛いし苦しいけれど、

それができると、そこからはスッキリ明るく別世界なんだと思う。

 

アリス・ミラー、もうちょっと読んでみようと思う。

最初に紹介した本は、絶版なのか定価では売っていなくて、

わたしは図書館で借りた。

他のはまだ手に入りやすいみたい。

題名もうちょっと取っつきやすくしたらいいのにね。。。

見るからに重い。

でも、印象ほど、難しくなかったよ。

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