変わりたい、の違い

あなたらしく変わるためにする5つのこと

みたいな記事ではありません。

最初に書いておきます。

 

ボディワークしたら変われる。

でも、わたしが、人生変わりますよというのを前面に出して行かない理由は何なんだろう。

こんなに変わりたい人向けビジネスが蔓延る世の中で。

 

世間には

変わりたいとか

変わらなきゃとか

そういう言葉が溢れているように思う。

そういう本や、そういう動画、そういうセミナー。

わたしももれなく

変わりたい変わらなきゃと思っていたし

そういう本や動画やセミナーには

正直今でも心惹かれてしまう。

だからたくさん触れてきた。

そりゃあすべてとは言わないが、暇さえあれば触れてきた。

 

そして思うことがある。

そういうのって胡散臭い

って。

胡散臭いやつと
あくまでわたしの感覚として

胡散臭いけど有益なやつがある。

両方体験した。

その差は何なんだろうと

ずーっと考えてきたけど

ずーっと言葉にならなかった。

けど、あ!って、さっき思った。

 

今までただひとつ言えたのは

「それを伝えている人が魅力的な日常生活を送っているかどうかは見たほうがいい」

ということ。

それが一番のサンプルだから。

 

だって、

たとえば

自転車に乗れない子が30分で乗れるようになる講座、について、

自転車に乗れない人がどんなに説明してくれたって、
後天的に身体的な事情が発生したとかならともかく

それはなんか聞いても時間の無駄な気がしない?

なんか尤もらしいこと言ってるけど、
でもあなた乗れないんですよね?

そういうこと。

仕事のときに見せる顔はいいけれど

プライベートになった途端に人格変わる人っている。

それもありなんだろうけども。

だからさ、アンガーマネジメント講座してる人がプライベートで怒りんぼだったらどうよ?
穏やかに生きる術を学んだはずのヨガインストラクターがカスハラしてたらどうよ?

怒りんぼだったからアンガーマネジメントに興味があって学んだんだろう、
でも使えてないじゃん?
穏やかに生きられなかったからヨガを学んだんだろう、
でも使えてないじゃん?
他者に何を教えられるの

  

でも、それだけじゃないんだよなって思ってて。

発信者じゃなく、そこに集まる受信者にも共通する何かがあるんだ。

それは何なんだろうか、と。

喜んで人生変わったって言ってるお客さんが居るのだ。

変われるって、楽しいよね。そう思う。

だけど、わたしから見れば、変わってないですけど、と思うのだ。

むしろ変な方向に拍車がかかったな、と。

それは近しい人からネットワークビジネスをしつこく勧誘されるようなのに似ている。
やー、これ実際困ってるんですけど。断っても勧誘するって消費者センター行きだけど、近しい人だと遠慮してしまう。

宗教みたいなのもそうかも。

こんなに良いものなのにあなたはなぜわからないの?

って言ってくるけど

言われるほどに

ああこの人どんどんハマっていってるよ

とこちらは引いていくという。

何かちょっとほめたら「あの製品のおかげ」
製品じゃなくてあなたのことを褒めてるんだ

そして楽しそうというか浮かれて派手になっただけかなみたいな感じ。

でも本人は「この製品に出会ったからわたしはこんなに変われました」って

ビフォーアフターの写真載せてたりするけど

前の方が素朴な感じで良かったなって思っちゃうやつ。
アフターからは不思議な圧を感じる

なんでこの人、すてきな自分に変なもん上塗りしちゃうんだろう、って。

それが無きゃダメなのか?

そんなに、外からの何かが必要なのか?

でもそれにニーズがあるというのも事実。

 

そういう変化が欲しくてそれで幸せなんだから

それはそれで良い。

だって楽しいもん。

だけどそれは

変わりたい、変われてうれしい、って言うときの

その人のそれと

わたしのそれは

明確に違う。

だから、ボディワークしたら変われるよ、っていうわたしの言葉は

もしかして全く違うふうに伝わる場合が少なくないんじゃないか。

 

イベント的に何か大きな変化を起こせること

それもあるだろう。

だけどわたしは

日常生活の小さなひとつひとつが変わることや

それがたくさん積み重なった結果、人生の流れがやっと大きく変わること

そういうことを見てる。

大きな変化は簡単。

メイクや髪型を変えてみること。
今月末に久しぶりに美容室に行くよ!

旅行に行くとか非日常に飛び込むこと。
久しく飛行機に乗ってないなー。

派手にお金を使うこと。
自分にじゃなかったら使ってる

それは、えいやっ!とすればできるのよ。
それこそお金と時間と勇気があれば。
その勇気を与えて方法のレールを敷くような手法が溢れている。
変わったような気にはなれるさ。

でもね、表向きの人生変わったように見えるけど

思考はどこまで変わったのかっていうこと。

柿のくせに牛肉だって言ってるが
君には国産牛肉になることはおろか牛肉自体無理なんだよ
甘い柿なんだからもういいじゃないか

思い切れないよりは思い切れる自分に変わった、それはいい。

じゃあ、日常の小さいこと、どれだけ変わった?

物事の捉え方、考え方。

嫌なことがあったらどうする?

元気がないときどうする?

人間関係がうまくいかないとき、どうする?

過去のいろいろを思い出すとき、捉え方変わった?

感情に飲み込まれそうになる日は、どうする?

大切な人と充実した時間を過ごせてる?

人生というのは、圧倒的にそういう日常なのよ。

あんな大きな変化を起こせたワタシだから日常の小さなことなんて簡単!
では、ない、かもしれないよ。

思い切った行動はできるようになった
それも大事だ

けど、日々接する人との関係がうまくいかないことに悩んでいる、

ようでは、あなた今日は幸せなんですかい、ということ。

それはまさに、

大雑把な動きならごまかせるのに
小さくゆっくり動かしてくださいと言われたら難しい
ボディワークのよう。 

切実に、もうこんな自分は嫌だと思うのなら、

本質的に変化ができるものを選ぶ方が近道ではないのか…?

その切実さがいろいろ違うんだろう

 

でもさ、どれが正しいってことはない。

例えるなら、

普段はあくせく働いて、休暇に贅沢な旅行に行くことが生きがい、

それもいいと思う。

一方で

なんてことない日常だけど
日々好きなことをして穏やかに生活していく
そんな幸せもある。

日々好きなことをしてるし休暇に贅沢な旅行、でもいい。
でも日常に満足してたら旅行は生きがいにはならないかも。
わたしは正直贅沢な旅行が好きかと言うとそうでもないのかもしれない。
わぁぁ、って気分は上がるのかもしれないけど、疲れるかも。
するとしても、たまーに、でいいかも。
高級レストランじゃなくて、炊き立てごはんに美味しい塩かけて食べたい…。

人生の目標を定めるときに
主に生活の糧を得るための方法について

日常を我慢してときどきご褒美型か

ささやかで穏やかな日常さえあれば型か

あるいはその他か

そんな違いだってあるのである。
知らないと選べないという話もあるよね、ここではしないけど。
知識とは選択肢を増やすこと、って先日手帳にメモりました。

同じように、

変わりたい、と思うとき、

どこがどう変わればそのとき満足なのか

そこにきっと人による違いがあるんだろうなぁ。

いつ何をしたら満足だと思うのか。

 

わたしが好きなのは
そう、もはや好みの違いなんだ

別人のようになるのではなくて

持ってるものを引き出すこと

そして日々の小さな一つ一つが変わっていくこと

それはもしかしたら、変わったことにさえ気づけないような小さなことかもしれない

けれど一滴一滴がたまっていくような変化。

そうした結果、まるで別人、にはなるかもしれないけど

この世の物質的張りぼてをくっつけていくのではなくて

皮を剥いていくようにその人を出していくこと

それが好きだなぁ。

 

だったら、

外側に何かを探しに行くのではなくて
参考資料を探しに行くんだろうけど

自分の中に潜っていくしかないと思うんだよなー。

そしてそれは、ときにしんどいし

時間もかかるし

はっきりした道も示されないしインスタントではないよね。

でも、それが楽しいなぁって。

めっちゃ楽しいなぁって思うんだよね。

ボディワークと思考の絡んだ日々のレッスンが。

うん、日々がレッスン。

 

何かを成し遂げるためのレッスンじゃなくて

何かを成し遂げるかもしれない自分の土台を取り戻すレッスン。

そうなんだよなー、だから、これやって何が手に入るかなんて

まだわからないんだよ。

そういう即物的な感じではない。

 

大切な人と仲たがいしそうになっても

コミュニケーションを諦めないでみたらより強く繋がるとか

離婚してやるって過去なら思ったはずの出来事が

その感情をどう扱うかでまるで選択肢が変わるとか

子どもの進路選択をどこまで余計なことをせず見守れるかとか

もう絶対違うもん、わたし。

でも、そんなことを狙って学んだわけじゃない。

コミュニケーションの取り方の講座でもないし

アンガーマネジメントの講座でもない

子育て講座でもない。

そんな、こうすればこうなる、みたいなことじゃないんだよ。

だってそんなの、言われたままにやるだけで、自分から出てくるものじゃないでしょう。

自然と最善の選択ができるようになる自分であればいい。
いつだって最善ですが

こうしろなんて指示は要らない。

 

自信もって言えるんだよ

ボディワークで変わるって面白い。

 

わー、何だこの終わり方は。

おしまい!

 

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