言葉は便利で やっかい


人は言葉で伝えることができる。

知識、経験、思い、などを。

今回は特に、思いや気持ちを伝えることについて書きます。

ここにあるカップルがいます。

彼は、彼女に、好きだとしょっちゅう言います。

彼女は、好きとはあまり言いません。

ある日彼は、彼女に言いました。

「俺ばかり好き好き言って、あなたは好きじゃないの?」

彼女は答えます。

「この気持ちを好きという言葉で切り取れないから。好きなんて、好きじゃなくても言えることだし。」

好きという言葉の規準はどこにもない。いや、各個人の中にそれぞれある。ちょっと気になる程度で好きと言い出す人もいれば、深く深く愛していて好きと言うこともある。

いつも一緒に居たくて、居ると楽しくてホッとして、相手もそうでいてくれたらいいな、でもこんな私でもいいのかなという不安。なーんていうごちゃまぜな気持ちを、どうして単純にただ「好き」と言えようか。

だって嘘で「好き」って言う人もいる。自分さえよければいいという付き合いかたをしていて「好き」という人もいる。言ってしまえば焼肉だってケーキだって「好き」だ。好きってどういうことかわからない。

こんな返事に、彼は笑うわけです。好きなら好きと言えばいいと。

まあ、これがどこのカップルなのかは想像にお任せしますが。。。

好きと言ったところで、自分のこの気持ちは、詳細まで伝えられないでしょう?

もっとわかりやすく言えば、「甘い」と聞いて、どんな甘さなのか、どれくらい甘いのか、言った方と聞いた方の甘さはたぶん一致しない。

さらに「赤い」と言えば?どんな赤を思い浮かべますか?朱色、青みのある赤、深い赤、まぶしいくらいの赤。違いますよね?私にとっての普通の赤と、あなたにとっての普通の赤。

ね、伝える側と、受け取る側では、一致しないんですよ。

言葉で伝えることは便利だけれど、ズレが生じるのです。

これ、家庭内で起こると面倒なことになります。それはまた、いつか書きます。

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